FAQ 通信制高校とは?

通信制高校に関するよくある質問集

この情報は20234月現在の内容です。法律や制度改正により変更になる場合、新型コロナ対応や都道府県により見解が異なる場合、各教育機関・校舎で対応が異なる場合がありますので、必ず各教育機関・校舎等で内容を再確認してください。表記内容の間違いにより損失が生じた場合でも当会は一切の責任を負いません。

Q0:どういう基準で通信制高校を選択すればいい?

進学実績、費用、登校日数、スクーリングの場所、卒業のしやすさ、普段学習する教室の人数など重視するポイントは各人によって異なります。

このFAQも参考にしながら、自分にとってベストな学校を探しましょう。

オンライン相談会の数週間前から、参加校の資料をダウンロードすることができますので、まずはその資料に目を通し、気になる学校が見つかればオンライン相談会で相談しましょう。

相談会実施日の2日前から予約ができるようになりますので、1日2~3校程度の予約をしていきましょう。相談する学校が増えれば増えるほど迷ってしまうこともありますので、最大でも5校くらいの中で比較するのが一般的です。

また、相談会の時間が限られていますので質問したい項目をあらかじめ決めておくと効率的です。

転編入学の場合、入学までに約1~2か月程度かかりますので、オンライン相談した5校からさらに2~3校の教室見学をして最終決定するのが一般的です。

Q1:そもそも高卒になるの?

通信制高校は、全日制・定時制と並ぶ教育課程の一つで、高校卒業資格は同じです。

通信制高校卒業後は、大学・短大・専門学校等への進学ももちろん可能です。

「○○高等学校普通科卒業」と通信制課程を卒業したことがわからないように配慮した記載をする学校もありますので、オンライン合同相談会で確認してみるといいでしょう。

Q2:高卒認定試験とは何?

高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)の合格は、大学・短大・専門学校等へ進学する場合や各種資格試験を受験するための資格を与えられるということです。

しかしながら、大学・短大・専門学校等を途中退学した場合の最終学歴は中学校卒業となります。なぜならば高卒認定試験の合格はあくまで高校卒業と同等とみなすということで、高等学校卒業ではないからです。

通信制高校を卒業した場合は、高卒認定試験合格とは異なり高等学校卒業になります。

Q3:学年制と単位制の違いは?

一般的に全日制・定時制の高校は「学年制」となっています。これは一年ごとに決められた科目を学習し、各学校ごとに学則で決められた以上の単位を落とすと原級留置(いわゆる留年)となります。学校により扱いは異なり、「留年を一切認めず、単位を落とした場合は即退学」「留年は一度だけ認める」など様々です。

一方で、通信制高校の多くは「単位制」となっており、各教科ごとに修得すべき単位数が決められており、卒業までに必要な単位(74単位以上)を修得すれば卒業ができます。学年制と考え方は異なり、単位を落としても留年せず次の学年に進みます。落とした科目は翌年に再履修し、最終的に74単位になれば卒業できます。

学年制の学校(大部分の全日制校など)で単位を落とした場合でも、修得した単位数は転編入先の通信制高校で卒業に必要な74単位に引き継ぐことができます。学年制の学校での留年決定により卒業が延期となる場合(Q34参照) でも、通信制高校に転編入すれば遅れることなく卒業することも可能ですのでオンライン合同相談会でご相談ください。(転編入の時期、残単位数により異なります)

Q4:卒業までに何年かかるの?

在籍期間は各学校が定めますので、全日制の高校は6年、定時制の高校は8年と定められているケースが多いようです。一方、通信制の場合は、単位制なのでそれ以上の期間在籍できる場合もありますが、休学しても単位の再履修にしても費用が発生しますので、理由もなく在籍期間を延ばす必要性はなく、なるべく早く卒業するのがベストです。

中学校卒業後に通信制の高校に進学する場合、3年間で卒業できます。

他の高等学校から通信制の高校に転入してくる場合、前の学校の在籍期間を含めて3年以上で卒業となります。

長期間の入院や仕事が忙しい等の特別な場合は、4年以上在籍する方もいますが、大部分の方は3年で卒業しています。(病気等による休学の制度もあります)

通信制高校等により卒業まで何年かかるかは異なりますので、気になる方はオンライン合同相談会でご相談ください。

Q5:卒業の時期は?

学年制の学校(大部分の全日制高校など)は一般的に3月卒業が多いですが、通信制高等学校の場合、9月卒業と3月卒業の2回という場合が一般的ですので、3年半で卒業というケースもあります。

Q6:通信制高校を卒業するための条件とは何?

単位制である通信制高校が多く、3年間以上の高校在籍、74単位(必履修科目あり)の修得、特別活動30時間(授業以外の行事)の3つが条件です。これらは以前に在籍していた高校(通信制に限らず)の分も加算されます。

単位修得のために必要なのは、「締め切り日までにレポートを提出して合格点をクリアする(添削指導に合格)」「スクーリング(面接指導)への参加」「単位認定試験の合格」です。

これ以外に通信制高校本校またはサポート校の費用支払いが滞りますと単位修得していても単位が認められなかったり退学・除籍等の処分になる場合もあります。処分については通信制高校ごとに対応が異なりますので、気になる方はオンライン合同相談会でご相談ください。

Q7:卒業必修科目とは何?

Q6で通信制高校の卒業には74単位が必要だと回答しましたが、74単位の中には卒業必修科目があります。令和4年4月から学習指導要領が改定され学習すべき科目が大きく変わります。以前は国語総合、コミュニケーション英語、数学Ⅰなどが卒業必修科目でしたが、今後は現代の国語、言語文化、英語コミュニケーションⅠ、数学Ⅰなどが卒業必修科目となります。卒業必修科目の単位数の合計は約40単位となりますので残りの約30単位は選択科目となります。例えば、英語が苦手な場合、今後は英語コミュニケーションⅠのみを履修し英語コミュニケーションⅡ、Ⅲ、論理・表現Ⅰ、Ⅱ、Ⅲなどは履修しなくても高校を卒業できることになります。もちろん74単位は必要ですので国語や社会など別の選択科目を多めに修得する必要はあります。

Q8:サポート校とは?

スクーリング、単位認定試験、特別活動など単位修得し高等学校卒業に必要なことは原則として高等学校が管理監督する必要があります。

〇〇高等学校の本校(通信制)に入学した場合、本校で卒業認定に必要な全てのことが行われますので、サポート校に所属する必要はありませんが、通信制高校の本校が遠方にあり自宅から通学できない方は、自宅近くにあるサポート校に所属することになります。

サポート校とは、通信制高校を卒業するための様々なサポートをする教育施設で、学習塾、フリースクール、留学斡旋機関、パソコンスクールなど運営母体は様々です。サポート校自体は、高等学校ではないのでサポート校への登校は通信制高校本校での出席扱いにはなりませんが、学習面のみならず生活面や精神面での支えになったり、社会に出た時に役立つスキルが身についたり、友達と交流できたりと多くのメリットがあり、通信制高校本校との各種手続きや卒業できるためのサポートを行ってくれます。

地域の学習塾などが運営をおこなっているサポート校を利用せずに通信制高校本校に直接入学もできますが、卒業率に差があったり(Q11,12参照)高校生活の充実度が違ったりします。

Q9:サポート校はどこでも同じですか?

同一の通信制高校でも複数のサポート校がありますし、本校が直接開設しているサポート校もあります。

サポート校は運営母体が異なるとコンセプト、オプションの有無、費用、在籍している生徒のタイプや教室の雰囲気も異なります。静かな教室、にぎやかな教室、元気な生徒が多い教室、少人数の教室など実際に見学をしないとわからないことも多く、自分にあった通信制高校選びが重要となります。

サポート校といっても多種多様ですので、オンライン合同相談会で相談した上で、校舎見学されることをお勧めします。その場合、自宅から近いというだけで選択せずに同一の通信制高校のサポート校が複数教室ある場合はなるべく複数の教室を見学するとよいでしょう。

〇〇高等学校△△教室や△△キャンパスという名称であってもサポート校の場合もありますので、気になる方はオンライン合同相談会で「こちらはサポート校ですか?」と相談してください。

Q10:本校と同じ扱いになる校舎とは?

通信制高校の本校の学則に記載されている教室で、本校に準ずる校舎(以下準本校とします)と各都道府県が認めた場合は、サポート校と異なり、レポート、スクーリング、単位認定試験の全てが本校で受講しているのと同じ扱いになります。準本校は、一定面積以上の設備や、学校としての適切な環境であること、本校に教員登録をしているなどの様々な条件を満たしています。

準本校に通学する場合、教員からレポートの指導を受けますと、レポートの完成とスクーリングが同時に行えるというメリットがあります。スクーリングや単位認定試験はいつも通学している準本校で受けられるなど、サポート校とは異なります。一般的には〇〇高等学校△△校舎あるいは〇〇高等学校△△教室と記載されることが多いのですが同じ表記であっても実はサポート校だったという場合もあり見分けがつきにくいのが難点です(Q8参照)。気になる方はオンライン相談会で「こちらは本校と同じ扱いになる校舎ですか?」と相談してください。

Q11:公立の通信制高校入学した生徒の何割くらいが卒業できるの?

通信制高等学校は原則「自学自習」となっていますので、絶対に卒業するというモチベーションがどの程度続くかにより単位修得の状況が大きく変わり、卒業までの期間や卒業率も大きく異なります。

公立の通信制高校の場合、年間の学費が数万円程度のところが多く、上級学校に進学する方や資格取得のために早く高等学校卒業を実現したいという気持ちが強い方以外は、学習、仕事、家庭生活の中で長期間在籍しているケースもみられますし、そもそも自分が卒業したのか休学中なのかわからなくなっている方もいます。

また、不登校期間が長かったり、学習習慣が身についていないなどの理由で学力不足の場合、自学自習ですので、わからない内容があれば、そこから先に進まなくなり学習意欲が途切れるため、途中退学するケースも多いのが現実です。

そのため、公立の通信制高校の場合、3年で卒業するケースは極めて低く3割程度と推計されます。

Q12:私立の通信制高校入学した生徒の何割くらいが卒業できるの?

公立の通信制高校は、費用は安いが卒業は難しいと言われる中で、自学自習をサポートし高等学校卒業の手助けをするのが私立の通信制高校です。

私立の通信制高校の場合、最低でも年間数十万円の費用が必要となりますので最短の期間で卒業しようという気持ちが強くなりますし、卒業をサポートする仕組みがありますので90%以上の方が3年間で卒業します。卒業できないケースとしては、長期の病気入院や費用未払い等が考えられます。

通信制高校等により卒業率は異なりますので、卒業率が気になる方はオンライン合同相談会でご相談ください。

Q13:通信制高校で大学を目指すことはできますか?

もともと勤労青年が働きながら高卒資格を取得するためにできた制度ですが、最近は通信制高校の自由な校風や出席日数に関係なく卒業できるメリットに魅力を感じて芸能やスポーツ活動を充実させるために入学するケースも増えています。

また、海外で生活をする方は、1年に数日だけ日本に戻ってきて高校卒業に必要なスクーリングや単位認定試験等を集中的に受けることで日本の高校卒業資格を取得することが可能になります。海外の高校卒業と日本の高校卒業があることで帰国子女枠と一般枠の両方を活用することができ、大学受験を視野に入れた方で利用するケースも増えています。

大学受験を考えた場合、自分の受験に必要な科目のみ履修することが可能となり高校1年の段階から大学受験を視野に入れた選択を考えることもでき、大学進学に力を入れている通信制高校も増えてきており国公立や有名私学を目指すことも十分可能です。

通信制高校といっても多種多様で自分にあった通信制高校選びが重要となりますので、オンライン合同相談会で相談した上で、校舎見学されることをお勧めします。

Q14:体調不良ですが通信制高校に通学できますか?

体調不良や人間関係のトラブルから小学校、中学校から不登校になる方も増えており、多人数の一斉授業に不安を感じ少人数対応のできる通信制高校を探される方もいらっしゃいます。

さらには、低血圧で午前中に立ち上がるのに困難を伴う起立性調節障がいや周囲の人の目線が気になる不安障がい、HSP、コミュニケーションが苦手な方など毎日決まった時間に通学する全日制高校は難しいと考える方は、自分のペースで学習を進めたり、個別対応が可能な通信制高校を選択するケースも増えています。

通信制高校により在籍している生徒のタイプや教室の雰囲気は全く異なり、静かな教室、にぎやかな教室、元気な生徒が多い教室、少人数の教室など実際に見学をしないとわかりません。

通信制高校といっても多種多様で自分にあった通信制高校選びが重要となりますので、オンライン合同相談会で相談した上で、校舎見学されることをお勧めします。

Q15:レポートとはどんなものですか?

全日制高校では、平日5~8時間の授業を受けることで学習を進めていくのに対して、通信制高校は基本的に自宅に届く教科書やレポートを提出することが授業に相当します。このレポートの作成は自宅ですることもできますし、登校して教室ですることもできます。

レポートは教科書の内容を理解しているかを確認する問題で空欄補充、並べ替え、計算問題、記号選択など様々な形式がありますが、一部の科目を除き〇〇について述べよといった論述形式のレポートはほとんど見かけません。

レポートの見本を確認するためにも実際に各校舎に足を運ぶといいでしょう。

Q16:レポートは1年間にどの程度の枚数をするのですか?

1年間で25単位を修得するケースでは平均して60~70枚のレポートとなっていますので1か月に6枚程度を仕上げる必要があり、印刷された紙に解答する場合とタブレットや指定のPCなどに付属ペンで解答するなど学校ごとに異なります。学習すべき科目により枚数は異なりますが、少ない科目では1枚、多い科目でも12枚という学校がほとんどです。

一方で、不登校校期間が長いため基礎的な学力が不足する方はこのレポートの作成で苦労することも多く、そのために通信制高校のサポート校(連携施設)に入学することを選択する方もいます。(Q8参照)

レポートの見本を確認するためにも実際に各校舎に足を運ぶといいでしょう。

Q17:レポート作成の合格基準はありますか?

1枚が100点満点になっており、ほとんどの通信制高校では30点以上で合格になっています。点数が高いほど評価点(ほとんどの学校が5段階評価)も高くなりますので、大学進学を考えている方は80点以上を目指しましょう。

30点以上で合格の場合、40点から45点程度は解答するのを目安にしてください。採点者によっては、漢字でないと減点したり誤答にする場合や、教科書に記載されていない記載は誤答にするなど、採点基準は各学校により異なりますので、30点ギリギリの場合、不合格となり再度やり直しとなることもあります。


Q18:レポートの締め切りはありますか?

学力がある方で70枚程度の全レポートを1週間程度で完了する方もいますが、最初の1枚目と2枚目は5月10日締め切り、3枚目と4枚目は7月15日締め切りなど、レポート提出の締め切り日が設定されています。早めに全てのレポートを完成させたとしても締め切り前のレポートは提出が認められませんので、締め切り日まで各自で保管しておきましょう。

レポートが早く完了した方は、英検や漢検などの資格取得を目指したり追加の学習や進学のための学習をされる方もいます。

逆に締め切り日以降の提出は認められなかったり、締め切り日以降の提出は仮に全問正解でも30点しか評価されないなど、学校ごとに対応が異なりますので、気になる方はオンライン合同相談会でご相談ください。

Q19:スクーリングとは?

スクーリングとは、通信制高校の本校教員から面接授業を受けることです。教科書に沿って授業をする場合もあれば、レポートの内容について解説する場合など様々なケースがあります。

通信制高校本校で実施されるのが原則ですが、都道府県ごとにより会場に関する基準が異なり、本校以外の協力校(スクーリングについて協力してもらう他の高等学校)しか認めないケースや専門学校・大学といった学校法人で実施されるケース、教育設備の整った公的施設(公民館や市民センター等)でも実施が認められるケースなど様々です。

Q20:通信制高校本校でのスクーリングとは?

通信制高校の本校で学習する場合、本校の教員がこのレポートの内容に沿った授業を実施(黒板・ホワイトボードを使った一般的な集団授業)したり、このレポートの質問に対応したりすると該当科目のスクーリング(面接授業)時間数にカウントされます。なお、Q10で回答した準本校の場合は通信制本校でのスクーリングと同じ扱いとなります。

スクーリングの時間数は科目ごとに決められていますが、1年間25単位修得するケースでは平均して60~70時間のスクーリングが必要とされます。通信制高校独自の減免制度もあり、減免制度を活用しますと、スクーリング時間数は30時間程度になります。(Q24参照)

Q21:サポート校でのスクーリングとは?

サポート校で学習する場合、サポート校の教員に授業をしてもらったり質問して教えてもらってもスクーリングの時間数にはカウントされませんので、別日程で通信制高校本校が実施するスクーリングに参加しなければなりません。スクーリングとは、通信制高校の本校教員から面接授業を受けることであり、サポート校の教職員は本校の教員ではないからです。 

体調不良や人間関係で悩んでいる方は、年に数回分散する宿泊が不要な通信制高校を選択する傾向が強く、逆に新しい友達を作ったり様々な体験をしたい方は沖縄や離島などで短期集中型の宿泊型スクーリングが実施される通信制高校を選択する傾向があります。

Q22:スクーリングに何時間参加するの?

サポート校ではスクーリングは実施されませんが、所属する通信制高校のスクーリング場所がどこであるかは、サポート校を選択する上で重要なポイントの1つになります。

スクーリングの減免を活用するとスクーリング時間数は30時間程度になります。(Q20,24参照)

短期集中の宿泊型の場合、1日7~8コマのスクーリングを5日程度集中的に受講することで必要なスクーリングを終わらせることができます。

一方、分散型のスクーリングの場合、学校により異なりますが1年間に3~5回(1回につき3日~5日程度)実施されるところが多いようです。年間30時間のスクーリングですと1回につき6時間から10時間の受講となり、3日間で受講する場合1日に受講するスクーリングの時間数は2~3時間程度となります。

Q23:スクーリングってどんなことをするの?

スクーリング会場で配布されるプリントを教科書を見ながら各自で行い、その後担当教員から解説授業を受けるのが一般的です。

通信制高校によってはプリントを配布せずに教科書を使った普通の授業をするケースもあります。家庭科では調理実習をしたり、簡単な化学実験や生物の観察、書道や美術のデッサンなど様々なケースがあります。

体育については、スクーリング会場で体育の授業を受ける場合もありますが体育館や運動のできる施設で卓球、バドミントン、サッカーなど学校ごとに様々な実技授業が行われます。

通信制高校を選択する方は体育実技が苦手という方も多いので、体育のスクーリング内容についてはオンライン合同相談会でご相談ください。

Q24:スクーリングの減免制度とは?

スクーリングの減免制度とは、NHKテレビ・ラジオの高校講座、教科書準拠のDVD収録の映像授業等を視聴することでスクーリングにかえることができ、スクーリングの時間数を減らすことができるというものです。一般的には6割減免ができ、生徒の実態等を考慮して特に必要がある場合は、複数のメディアを利用して8割まで減免できます。その方法は通信制高校により異なりますのでオンライン相談会でご相談ください。

参考:高等学校の学習指導要領によりますと、各教科・科目、特別活動について体系的に行われるラジオ・テレビ放送その他の多様なメディアを利用して行う学習を計画的かつ継続的に取り入れた場合で、生徒がこれらの方法により学習し、報告課題の作成等により、その成果が満足できると認められるときは、面接指導(スクーリング)の時間数又は特別活動の時間数のうち10分の6以内の時間数を免除することができるとあります。また、生徒の実態等を考慮して特に必要がある場合とは、病気や事故のため入院又は自宅療養を必要とする場合、仕事に従事していた海外での生活時間が長かったりして時間の調整がつかない場合、実施校自らが生徒の実態等を踏まえ、特に必要がある場合の基準を定めて明示しておくことが望ましいとあります。(一部略)

Q25:スクーリング減免に必要な視聴票って何?

Q24でスクーリング減免制度について説明しましたが、NHKテレビ・ラジオの高校講座、教科書準拠のDVD収録の映像授業等を視聴するだけではスクーリング時間数を減免することはできません。映像授業を視聴したことを確認するために視聴票(メディア視聴報告書と呼ぶ学校もあります)を提出しなければなりません。

視聴票には視聴した感想を記入したり、視聴していれば当然理解できるような簡単な3択問題に解答するなど学校により形式は異なります。

視聴票の見本を確認するためにも実際に各教室に足を運ぶといいでしょう。

Q26:単位認定試験とは?

単位認定試験の合格も単位修得に必須となります(一部単位認定試験のない科目もあります)。

多くの通信制高校は前期、後期の2学期制で、各学期末に1回ずつ実施されます。学校によりまた科目により異なり、前期・後期の2回単位認定試験を受ける場合もあれば後期のみ受ける場合もあります。合格基準は通信制高校により異なりますが、レポートと同様30点以上に設定しているところが多く、不合格の場合でも追試が受けられるなどチャンスが複数回あるところが一般的です。追試でも不合格の場合の取り扱いは通信制高校により異なりますので、気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q27:単位認定試験に合格するか不安です・・・(Q26参照)

単位認定試験は原則として自宅では受けられませんので、スクーリング会場または通信制本校に登校して対面で行います。

サポート校(Q8参照)では、単位認定試験に合格できるように補習を行ったり試験対策の授業をするところもあります。学力に不安がある方は単位認定試験対策を実施しているサポート校を検討するとよいでしょう。気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q28:特別活動とはどういうもの?

学校は一般的には学習が中心の場ですが、ホームルーム、掃除、給食、三者面談、入学式、修学旅行、体育祭など様々な学習以外の活動があり、これらの活動を通じて協調性や責任感、公共心を養っています。

特別活動とは1年間に10時間、卒業までの3年間で30時間以上実施され、友人作り、思い出作り、体験学習の場となります。各学校により実施される内容は様々で、美術館や博物館見学、工場見学、文化祭、地域活性化活動、バーベキュー、キャンプ、クリスマス会、USJやディズニーランド訪問、ボーリング、地引網体験、映画鑑賞、ごみ拾い、ボランティア活動、スポーツ観戦、外部有識者の講演参加、大学や専門学校のオープンスクール参加など楽しいものから真面目なものまであります。

Q29:登校はどのくらい必要

レポートの作成は自宅でも可能ですが、スクーリング、単位認定試験は通信制高校本校かスクーリング会場で受講しなければなりません。また、特別活動(Q28参照)は通信制高校本校で実施する場合と校外の施設を利用する場合があります。

通信制高校の場合、本校に所属していようがサポート校等に所属していようが、出席日数や出席時間数は卒業とは関係ありませんので、登校日数が年間数日程度、週2日、週5日などさまざまです。

登校日数が年間数日の場合、集中スクーリング(概ね年間1週間程度)の時だけ登校し普段は自宅学習というところが多いようです。

逆に週5日制の場合、通信制高校本校・サポート校ともに全日制と同じように考え方で運営されていますので、制服着用が一般的で校則も厳しく、決められたカリキュラムに沿って毎日5~6時間程度学習するというところが多いようです。

週2日程度の通信制高校の場合は様々なパターンがあり、高校卒業のみに特化するところや様々なオプションコース(ダンス、ネイル、アニメ、eスポーツ、大学受験対策、留学 など)を充実させるところなどがあります。気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q30:新入学の時期は?

新入学の時期は、全日制・定時制の場合は4月ですが、通信制の場合は4月と10月が一般的です。学校によってはこれ以外の時期に入学可能な場合がありますのでオンライン相談会でご相談ください。

Q31:転・編入学の時期は?

在別の高校に在籍していて転校する場合(転入学)、高校を退学してしまって高校に在籍していない場合(編入学)については、通信制高校の場合原則として毎月1日付けで転編入学をしているところがほとんどですが、1日以外でも転編入学を認めるところもあります。気になる方はオンライン相談会でご相談ください。 

また、転編入の場合スクーリングの実施される時期の関係で12月1日までしか受け付けない通信制高校が多く、1月1日の転編入、2月1日の転編入を受け付ける通信制高校の数はだんだんと減っていきます。1月1日以降の転編入ができない場合、4月1日での転編入となってしまいます・。1月1日以降の転編入についてはオンライン相談会でご相談ください。

Q32:転・編入学願書提出の時期は?

転編入はおおむね入学月の前月の20日~25日が入学願書の締め切りというところが多いので、12月1日の入学を検討される場合入学願書の締め切りは、11月20日~25日となります。在籍校で調査書(単位修得証明書)や在籍証明書を作成してもらうのに約1週間程度必要ですので、遅くても11月15日頃までに在籍校に転編入関係の書類作成を依頼する必要があります。

そうしますと、12月1日入学を希望する場合の通信制高校本校やサポート校等への相談・見学は11月10日頃が目安となります。これ以降でも受付可能な通信制高校もありますが選択肢の幅が狭まることになります。気になる方はオンライン相談会でご相談ください。


Q33:新入学願書提出の時期は?

新入学の場合は、最終締め切りが4月上旬までというところが多くありますが、人気の通信制高校やサポート校では定数を定めており12月頃には入学受付を終了するところもあります。気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q34:在籍校で留年しそうだけど、どうしたらいいの?

在籍校での原級留置(いわゆる留年)は、出席日数不足、成績不良等の理由により単位修得が困難となるケースです。在籍校により早目に留年がわかる場合と2月~3月にならないと留年が確定しない場合があります。

通信制高校は早期に転入することで修得できる単位数が多くなります。Q31でも触れましたが12月以降の転入学は難しくなりますので、12月以前に留年が確定した場合は、早急に通信制高校へ転入学すれば卒業時期を延期することなく卒業することが十分可能です。

一方で、2月~3月の留年確定後に転入学した場合は通信制高校でも卒業が半年程度遅れてしまう可能性があります。卒業までに修得すべき単位数の74は変わりませんので、通信制高校に4月転入し、可能な限り多くの単位数を修得していくことになります。この場合、留年が確定したとしても全ての単位を落としたわけではありませんので、在籍校に3月までいた場合に何単位修得できるかにより卒業延期になるかどうかは異なります。各学校ごとに対応が異なりますので気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q35:入学試験の内容は?不合格になることは?

ほとんどの通信制高校の場合、書類選考+面接となっており、作文が出題されるところもあります。全日型(週5日登校)の通信制高校やサポート校の場合、ペーパー試験が課される場合もあります。

入試で不合格になることは少ないですが、転編入学で非行行為により前籍校を退学になった場合は、各学校ごとの合否基準により不合格となるケースもあります。また、何らかの理由により除籍になった場合も入学が困難なケースとなります。

新入学の場合、長期間の不登校の方(3年以上)も多く、九九が言えない、アルファベットが書けないようなケースでは仮に入学は認められても卒業が困難な場合もあります。入学の可否は各校の基準がありますので気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q36:月の途中での退学は不利になる?

通信制高校を卒業するにはQ6にもありますが3年間の在籍が必要になります。

また、転編入学の場合毎月1日で認められることが多いので、前籍校を前月の20日で退学しますと在籍期間が3年間に約10日不足します。(21日~月末までの日数が不足)

この場合、卒業が半年又は1年延びますので、退学される場合は必ず月末で退学されることをお勧めします。

Q37:転・編入した場合どのくらいの単位が修得できる?

全日制の場合1年間の履修がなければ単位修得することはできませんが、通信制高校のほとんどが単位制を採用しており(Q3参照)、年度途中で転編入した場合でも転編入先の通信制高校で単位修得が可能です。

取得できる単位数は転編入した時期、学年等により各通信制高校により異なります。一般的には1年間で30~35単位くらいですが、通信制高校によっては卒業年度に限り38~40単位程度まで認めているところもありますので気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q38:普通科以外(商業科、工業科など)から転編入した場合単位は引き継げる?

基本的には引き継げますが、商業科や工業科の独自科目については、原則として20単位までしか引き継ぐことができません。但し、20単位を超えていても情報系の科目や総合的な探求などに置き換えが可能な場合がありますので、気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q39:承継履修制度って何ですか?

一般的には、転入した場合、前籍校での単位は前年度分までは引き継げますが年度途中の単位は引き継げません。但し、一部の通信制高校では、年度途中であっても現在の履修状況を引き継いだまま、転学後の残り期間で単位を修得することも可能です。これを承継履修といいます。

例えば、前籍校でAという科目を80%まで履修しており、通信制高校に転入した場合、通常は改めてAという科目を最初からやり直しとなります。しかしながら、承継履修では前籍校での学習内容80%分と転入先の通信制高校の学習内容20%分を合計して全体の履修と考えるものです。この制度のメリットは、転入先の通信制高校で最初からやり直しをしなくてすみますので転入生の学習の負担が減ります。承継履修にはいくつかの条件があり、実施している通信制高校は全国的にも非常に少ないのが現状です。気になる方はオンライン相談会で「こちらは承継履修ができますか?」と相談してください。

Q40:高校中退だけど高卒資格を取れますか?

一旦高校を中退していて、再度入学をする場合は編入学といいます。これも転入学と同様、受け入れ時期は全日制・定時制と比べて幅が広く、原則として毎月1日となります。退学前に修得している単位はほとんどの場合、引き継げますので安心してご相談ください。高校中退のまま長く過ごしてきたけど、通信制高校への編入ののち高卒となった成人もたくさんいます。

気になる方はオンライン相談会でご相談ください。(Q35~37参照)

Q41:学習を続けられるか心配・・・

不登校が長かったり、病気で長期入院だったりすると、通信制高校に入ったとしても続けられるかと心配な方は少なくありません。学校によって、配慮の必要な生徒への特別な対応が充実しているところもあります。気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

Q42:技能連携校って?

高校で学習する普通科目(英語、数学など)と専門科目(簿記、情報処理、調理など)を効率的に学習できる学校を技能連携校といいます。技能連携校は高等専修学校(専修学校高等課程)が多いのですが、フリースクールやNPO法人が運営している教室もあります。但し、都道府県の教育委員会から指定を受けていなければなりません。

技能連携校を卒業しただけでは高卒資格を取得できませんが、ほとんどの技能連携校は通信制高校と連携しており、技能連携校と通信制高校に同時入学する形になりますので、技能連携校で学習した専門的な授業の単位が高校卒業に必要な単位として認められます。

Q6で回答しましたが通信制高校を卒業するには74単位が必要になりますが、技能連携校で学習した専門的な内容をこの74単位の一部に認定されますので、普通科目は卒業必修科目(Q7参照)を中心に履修することができます。普通科目の勉強は苦手だけど専門的な内容を学習したいという方にお勧めで、将来なりたい職業が決まってるなど、専門科目を学びながら高卒資格も同時に取るという効率的な学習方法です。

技能連携校の場合は、どこの通信制高校と連携していたとしても通信制高校卒業に必要なスクーリングや単位認定試験は技能連携校で受講することができますので、合宿型のスクーリングが苦手な方はオンライン相談会で相談してください。

Q43:学費ってどのくらいかかる?~その1~

通信制高校本校によって料金体系は様々ですが、1単位7,000〜12,000円程度の単位料(授業料)と、入学金・教科書代・通信費・施設費・教育充実費などがあります。

授業料については世帯収入に応じて就学支援金が国から受けられます。目安として、保護者の世帯年収が約590万円未満であれば1単位12,030円(授業料は実質無料化)、約910万円未満であれば1単位4,812円(差額は自己負担)で、支給期間48ヵ月・年間30単位・通算74単位と上限があります。詳細は文部科学省のサイトをご参照ください。また都道府県ごとに独自の援助・補助制度を実施している場合もありますが、条件も異なりますので気になる方はオンライン相談会でご相談ください。

これらの費用に加えてサポート校に入学する場合はサポート校への費用が発生し、技能連携校の場合は技能連携校への費用も発生します。

Q44:学費ってどのくらいかかる?~その2~

公立の通信制高校に入学する場合は年間数万~十万円程度ですが私立の通信制高校の本校、サポート校、技能連携校に入学する場合は、履修単位数、就学支援金の有無により年間30万~100万超まで幅があります。また、オプション(大学受験指導、ダンス・プログラミング・英会話など各種)を利用するかどうかでも金額は大きく変わりますので、気になる方はオンライン相談会でご相談ください。